
課税上の取り扱い
日本の居住者又は日本法人である投資主に対する課税及び投資法人の課税上の一般的取扱いは、以下の通りです。なお、税法等が改正された場合は、以下の内容が変更になることがあります。また、個々の投資主の固有の事情によっては、異なる取扱いが行われることがあります。
個人投資主
(1) 収益分配金に係る税務
個人投資主が本投資法人から受け取る収益分配金は、株式の配当と同様に配当所得として取り扱われます。また、本投資法人の投資口は証券取引所に上場されている株式等として取り扱われ、収益分配金を受け取る際に20%の税率により源泉徴収された後、総合課税の対象となります。配当控除の適用はありません。ただし、本投資法人の事業年度終了の日において、その有する投資口数が本投資法人の発行済み投資口の総数の5%未満である個人投資主が平成20年3月31日までに支払を受ける収益分配金については、上記の源泉徴収税率が所得税7%及び地方税3%に軽減されており、収益分配金の額にかかわらず、申告不要の選択をすることが認められています。
(2) 利益を超える金銭の分配に係る税務
個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配は、投資口の消却を伴わない出資の払戻し(減資)として扱われ、この金額のうち払戻しを行った本投資法人の出資等に相当する金額を超える金額がある場合には、みなし配当(計算方法については下記(注1)をご参照下さい。)として上記(1)における収益分配金と同様の課税関係が適用されます。また、利益を超える金銭の分配の額から、みなし配当を差引いた金額は、本投資口の譲渡に係る収入金額として取り扱われます。この譲渡収入に対応する譲渡原価は下記(注2)のように計算されます。譲渡に係る収入金額から譲渡原価を差引いた金額(注3)は、株式等の譲渡所得として原則として下記(3)と同様の課税を受けます。
出資の払戻しに係る分配金を受領した後の投資口の取得価額は、当該分配金を受領する直前の投資口の取得価額から、出資の払戻しに係る譲渡原価を控除した金額となります。
| (注1) | みなし配当=出資払戻し額−投資法人の税務上の資本等の金額のうち各投資主の投資口に対応する部分
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| (注2) | 譲渡収入の額=出資払戻し額−みなし配当
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| (注3) | 譲渡損益の額=譲渡収入の額−譲渡原価の額 |
なお、(注1)のみなし配当の額及び(注2)の一定割合については、本投資法人から通知します。
(3) 投資口の譲渡に係る税務
個人投資主が本投資口を譲渡した際の譲渡益については、株式を譲渡した場合と同様に、株式等の譲渡に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額(以下「株式等の譲渡に係る譲渡所得等」といいます。)として申告分離課税(所得税15%、地方税5%)の方法で課税されます。ただし、平成19年12月31日までに本投資口を証券業者若しくは銀行を通じて、又は証券業者に対して譲渡する場合等には、申告分離課税の税率が所得税7%、地方税3%に軽減されます。また、特定口座制度が設けられており、個人投資主が証券業者等に特定口座を開設し、上場株式等保管委託契約に基づいてその特定口座に保管されている上場株式等の譲渡所得等についてその年の最初の譲渡の時までに証券業者等に対して「特定口座源泉徴収選択届出書」を提出した場合には、一定の要件の下に、譲渡対価の支払の際に源泉徴収され、申告不要の選択をすることが認められています。 源泉徴収は、本投資口の譲渡益に相当する金額に対して、所得税15%、地方税5%の税率により行われます。ただし、平成19年12月31日までの譲渡については10%(所得税7%、地方税3%)の税率に軽減されています。 本投資口の譲渡に際し譲渡損が生じた場合は、特定口座制度において源泉徴収を選択し、かつ申告をしないことを選択した場合を除いて、他の株式等の譲渡に係る譲渡所得等との損益通算が認められます。しかしながら、株式等の譲渡に係る譲渡所得等の合計額が損失となった場合は、その損失は他の所得との損益通算はできません。本投資口を譲渡したことにより生じた譲渡損失のうちその譲渡日の属する年分の株式等の譲渡に係る譲渡所得等の金額の計算上控除しきれない金額は、その年の翌年以後3年内の各年分の株式等の譲渡に係る譲渡所得等の金額からの繰越控除が認められます。 譲渡損失の繰越控除を受けるためには、譲渡損失が生じた年分の当該譲渡損失の金額の計算に関する明細書等を添付した確定申告書を提出し、かつ、その後、連続して確定申告書を提出していることが必要となります。
法人投資主
(1) 収益分配金に係る税務
法人投資主が本投資法人から受け取る収益分配金は、原則として分配の決議のあった日の属する投資主の事業年度において益金計上されます。本投資法人の投資口は証券取引所に上場されている株式等として取り扱われ収益分配金を受け取る際には原則として15%の税率により源泉徴収がされますが、この源泉税は配当等に対する所得税として所得税額控除の対象となります。なお、平成20年3月31日までの期間に支払を受ける収益分配金については、上記の源泉徴収税率が所得税7%に軽減されています。なお、受取配当等の益金不算入の規定の適用はありません。
(2) 利益を超える金銭の分配に係る税務
法人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は、投資口の消却を伴わない出資の払戻し(減資)として扱われ、この金額のうち払戻しを行った本投資法人の出資等に相当する金額を超える金額がある場合には、みなし配当として上記(1)における収益分配金と同様の課税関係が適用されます。また、利益を超える金銭の分配の額から、みなし配当を差引いた金額は本投資口の譲渡に係る収入金額として取り扱われます。譲渡に係る収入金額から譲渡原価を差引いた金額は譲渡損益として課税所得に算入されます。みなし配当、譲渡原価、譲渡損益の計算方法は個人投資主の場合と同様です。
出資の払戻しを受けた後の投資口の帳簿価額は、この出資の払戻しを受ける直前の投資口の帳簿価額から、出資の払戻しに係る譲渡原価を控除した金額となります。
(3) 投資口の期末評価方法
法人投資主による本投資口の期末評価方法については、税務上、本投資口が売買目的有価証券である場合には時価法、売買目的外有価証券である場合には原価法が適用されます。なお、会計上は、売買目的有価証券の場合は税法と同様に時価法が適用されますが、売買目的外有価証券のうちその他有価証券に分類される投資口に関しても原則として時価法(評価損益は原則として資本の部に計上)の適用があります。
(4) 投資口の譲渡に係る税務
法人投資主が本投資口を譲渡した際の譲渡損益は、法人税の計算上、益金又は損金として計上されます。
本投資法人の税務
(1) 利益配当等の損金算入要件
税法上、導管性要件を満たす投資法人に対しては、その投資ビークルとしての特殊性に鑑み、本投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を本投資法人の損金に算入することが認められています。
利益の配当等を損金算入するために満足すべき主要な要件(いわゆる導管性要件)は次の通りです。
- その事業年度に係る配当等の額(投信法第136条第1項の規定による金銭の分配のうち利益の配当から成る部分の金額(みなし配当の額を含みます。))の支払額がその事業年度の配当可能所得金額の90%超(又は投信法第136条第1項の規定による金銭の分配の額が配当可能額の90%超)であること。
- 他の法人(一定のものを除く。)の発行済株式の総数又は出資金額の50%以上を有していないこと。
- 借入れは、証券取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家のみからのものであること。
- 事業年度の終了時において同族会社(注)に該当していないこと。
- 発行する投資口の発行価額の総額のうち国内において募集される投資口の売出価額の占める割合が50%を超える旨が本投資法人の規約において記載されていること。
- 設立時における本投資口の発行が公募でかつ発行価額の総額が1億円以上であること、又は本投資口が事業年度の終了時において50人以上の者又は証券取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家のみによって所有されていること。
(注) 同族会社とは会社の株主等(その会社が自己の株式又は出資を有する場合のその会社を除く。)の3人以下並びにこれらと政令で定める特殊の関係のある個人及び法人がその会社の発行済株式の総数又は出資金額(その会社が有する自己の株式又は出資を除く。)の50%を超える数の株式又は出資の金額を有する場合におけるその会社のことをいいます。
(2) 不動産流通税の軽減措置
- 不動産取得税
一般に不動産を取得した際には、原則として不動産取得税が課税価額の4%の税率により課されます。ただし、平成18年3月31日までの間に不動産の取得が行われた場合には、税率が3%に軽減されています。また、平成17年12月31日までに取得する宅地及び宅地比準土地に係る不動産取得税については、その課税標準は当該土地の価格の2分の1に軽減されます。なお、以下の一定の要件等を満たす投資法人が平成19年3月31日までに取得する不動産に対しては、不動産取得税の課税価額が3分の1に軽減されています。
- 規約に資産の運用の方針として、特定不動産(投資法人が取得する特定資産のうち不動産、不動産の賃借権、地上権又は不動産、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価額の合計額の当該投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合(以下「特定不動産の割合」といいます。)を75%以上とする旨の記載があること。
- 投資法人から投信法第198条の規定によりその資産の運用に係る業務を委託された投信法第2条第18項に規定する投資信託委託業者が、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号。その後の改正を含みます。)(以下「宅地建物取引業法」といいます。)第50条の2第1項の認可を受けていること。
- 資金の借入れをする場合には、証券取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家からのものであること。
- 運用する特定資産が次に掲げる要件のいずれかに該当するものであること。
- 特定不動産の割合が75%以上であること。
- 本軽減規定の適用を受けようとする不動産を取得することにより、特定不動産の割合が75%以上となること。
- 投信法第187条の登録を受けていること。
- 特別土地保有税
- 登録免許税
平成15年度以後当分の間、特別土地保有税の課税は停止されています。
一般に不動産を取得した際の所有権の移転登記に対しては、原則として登録免許税が課税価額の2%の税率により課されます。ただし、平成18年3月31日までに登記される不動産については、税率が1%に軽減されています。また、上記a. i.乃至vに掲げる要件等を満たす投資法人が平成18年3月31日までに取得する不動産については、当該取得後1年以内に登記を受ける場合には、登録免許税の税率が0.6%に軽減されています。



